ページ表示速度で離脱率・直帰率が劇的に改善!?ECサイトに必要な速度対策とは
ECサイトを閲覧していて、表示が遅いと感じたことはありませんか?
ページの表示が遅いのは、ユーザーがサイトを離脱する一番の原因です。数秒の違いでも、ユーザーにとってストレスとなり、大きな機会損失を生みだしてしまいます。
今回は、ECサイトにおけるページの表示速度と離脱率や直帰率との関係、原因と対策についてご紹介します。
ページ表示速度の遅さが生み出す損失
直帰率・離脱率が増大
2017年と2018年のGoogleの調査によると、ページ表示速度が1秒から3秒になると直帰率が32%増加、6秒になると106%増加、10秒まで遅くなると123%増加すると報告されています。また、表示に3秒以上かかるモバイルページからは53%のユーザーが離脱しているそうです。
出典:グーグル / Find Out How You Stack Up to New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed
売上にも影響
ユーザーの離脱率が高くなるということは、もちろん売上にも大きく影響します。
Amazonの調査では「サイト表示が0.1秒遅くなると、売り上げが1%減少し、1秒高速化すると10%の売上が向上する」とのこと。
また、米Aberdeen Groupの調査では、ページの表示速度が1秒遅くなるとページビューが11%、コンバージョンが7%、顧客満足度が16%低下することが報告されています。
ページの表示速度1秒の差が、今この瞬間にも売上の機会を損失しているのです。
ページの表示が遅い原因
ページ表示速度が遅い原因として、一般的にはブラウザ上で動くプログラムの動作や外部ファイルの読み込み、画像サイズなどが影響しますが、特にECサイトの場合はキーワードやカテゴリなどで商品を絞り込む、検索機能でページの表示が遅くなっているケースが多く見られます。
検索機能によってページ表示速度が遅くなってしまうのは、商品情報へ負荷が集中しているためです。商品検索では、たくさんの取り扱い商品の情報の中から検索条件にマッチした商品の情報だけを探し出します。多くのユーザーが同時に商品を検索することでも負荷は集中しますが、検索以外にも商品を見る、商品情報を更新する、商品を購入する、などの様々な処理で同じ商品情報にアクセスしているため、さらに負荷は集中します。これらの負荷によって商品検索の速度が遅くなってしまい、結果としてページの表示速度まで遅くなってしまうのです。
また、キャンペーンやセールなどで一時的にアクセスが集中することも多いECサイトでは、セール時のみかなり遅くなる、という場合もあります。
ページ表示速度を改善するには
ページの表示速度を改善するには、負荷に耐えられるようにサーバのスペックを上げたり、サーバの台数を増やすということも考えられます。これらの対応では一時的なインフラコストの増加だけではなく、対応の準備から完了までの運用コストがかかってしまうことや、最悪の場合に運用事故の可能性も高くなる問題も抱えています。
このような場合は、ASP型検索エンジンと呼ばれる検索エンジンサービスを利用して、検索に利用する商品データを自社の環境の外に持たせ、商品情報への負荷を分散させることをお勧めします。検索専用のデータを外部から参照することで負荷が下がりページの表示速度が担保され、セール時に負荷の高い状態が続いても、安定したページの表示速度を保ちます。
多くのサービスが月額制で利用できて運用管理を任せられるため、メンテナンスコストも抑えることができます。
ページ表示速度の重要性
ページの表示速度はサイトを見ている間、ずっとユーザーが体験するものです。サイトのコンテンツを見るにはページ表示速度が必ず通過点になります。ページを開くたびに何秒も待たされるのでは、どんなにコンテンツが充実していても離脱されてしまいます。
また、近年ではいつでもどこでもスマホでサイトを利用できることから、移動時間・休憩時間などのスキマ時間に利用することも多くなっています。そんなときになかなか表示されないなら、ユーザーは待ってくれません。「直帰/離脱率が高い」「ページビューが増えない」、その原因はページの表示速度かもしれません。